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天才or奇才? 「曽我蕭白」   

ハイビジョン特集 NHK衛星第2
午後8時~9時50分 「天才画家の肖像「曽我蕭白」~奇想天外の美」
 近年再評価されて久しい江戸中期の異端画家、曽我蕭白の不思議な魅力に迫る。門外不出の秘宝を復元するほか、その独特のリアリズムと空間のうねりが生み出す人を惹きつけてやまない絵画世界の秘密を探る。


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ちょっと前になりますが、たまたま見た番組の絵師が気になって新潮日本美術文庫も買って読みましたが、読めば読むほど不可思議な絵師ですね。
しかし、すごく引きつけられる絵でもあります。
この雲龍図...ボストン美術館でも展示されていない絵がどこにあったのかというミステリーを探る旅として番組は進んで行くのであるが、元々襖絵が剥がされたのだが全体的に繋がっていない。二カ所が抜けた状態でありそれがお寺に有った場合方丈の間という事で実際にある寺院をお借りして再現される。
ただ元々有った場所というのは、どうしても解明されなかった。
この憎めない龍の顔は、私にはどうしても気になる存在であり、ぜひとも襖絵で見てみたいと思えてならない。







「雪山童子図」

天才or奇才? 「曽我蕭白」_d0040314_237479.jpg主題は釈迦の前世譚で釈迦が実はインドラ神の化身である世にも恐ろしい鬼と遭う場面が描かれている。
宗教画であるのに、敬虔さが無いし、童子の眼にはある種の狂気があるしそう見えるように描かれている。
はっきり言って刺激が強すぎる。
情念の世界と言わざるを得ないのではないか。



















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この写真では獅子の顔の表情までは見れないが同じくひょうきんな獅子のイメージでありながらもリアルな獅子、不可思議な絵師というよりもホント情念の世界を描く絵師なんでしょうね。
こんな絵師は、その当時ではまず受け入れられないでしょうが、その割りには結構な数が残っているし色んな地方でエピソードが残っている。
没年は1781年、生まれは京都で京都以外に伊勢、高砂地方の寺院に作品が多く残されている。
去年に京都で展覧会があったそうで、次の機会には是非行ってみたい。
国立博物館に作品が有るようなのでいずれ行くつもりです。

by e_jovanni | 2006-04-14 23:34 | 人間として

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